2025/08/27
ワクチン抗体価検査のメリット・デメリット
最近ワクチンの抗体価検査が認知されてきて検査を希望される方が増えてきたように思います。
そこで抗体価検査のメリット・デメリットをまとめましたのでご参考にしてください!
メリット
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過剰接種を避けられる
不要な追加ワクチン接種を避け、副反応リスクを減らせる。 -
副作用や持病のある子に有用
ワクチンに対するアレルギー体質・免疫介在性疾患・高齢・持病持ちの犬猫では接種を控える判断材料になる。 -
個体ごとの免疫状態を把握できる
体質や基礎疾患により免疫獲得や持続に差があるため、それを確認できる。
デメリット
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ワクチン接種証明書と同等の効力を発揮しない場合がある
証明書が必要な施設を利用しようとした時に、抗体価検査の結果では認めてもらえない場合がある。
旅行先でトラブルになるケースもあるようです。 -
検査費用がかかる
検査の結果、ワクチンを接種が推奨された場合、再度ワクチン接種費用がかかってしまいます。 -
検査可能な病原体が限られる
コアワクチン(犬:ジステンパー、パルボ、アデノウイルス・猫:カリシ、ヘルペス、パルボ)のみが対象。
すべての病原体に対応しているわけではありません。 -
即日結果が出ない
外部検査機関に依頼するので数日お待ちいただくことになります。
まとめ
- ワクチン接種をおすすめする方
- 過去にワクチンに対する副反応が起きたことがなく、ワクチン接種に抵抗がない
- いろんな施設をよく利用する
- あらゆる病原体からしっかりと守ってあげたい
- 抗体価検査をおすすめする方
- 過去にワクチンに対する副反応が起きたことがある
- できれば余計なものは体に入れたくない
- デメリットを十分理解できている
正解はない
どちらが正解という事はありません。
色々な考え方、ライフスタイルに合わせて選んでいただければと思います。
ただし、もう高齢だから負担をかけたくない…となんとなく接種を控える方をよく見かけます。
お気持ちはすごくよく分かりますが、高齢だからこそいざ病気になってしまった時に大事に至る場合があります。
人で例えると若い頃にインフルエンザにかかるのと、高齢で持病がある状態でインフルエンザにかかるのとでは事態が大きく変わることは想像できるかと思います。
悪者扱いされがちなワクチンですが、予防医療が発展したおかげで犬猫の寿命は飛躍的に伸びました。
しかし、残念ながらワクチン接種が100%安全と言えないのも事実です。
なんとなくで決めないで専門家としっかり相談して決めていただければと思います。